22日夕方、熊本県合志市のコンビニエンスストアで強盗事件があり、駆けつけた警察官が包丁を突きつけてきた男に拳銃を発砲しました。独自映像と現場に居合わせた目撃者の証言です。

■「武器を下ろせ」警察官が発砲し命中か 男は包丁を下げず

包丁を持った男と拳銃をかまえた警察官。すると、警察官が男に発砲しました。足のあたりに命中したとみられますが、男は包丁を下げません。

警察官
「武器を下ろせ」
「確保」

警察官が警棒で包丁を叩き落とし、男を確保しました。

■「多分脚に撃った」「全然痛がる様子もない感じだった」

公務執行妨害の疑いで現行犯逮捕されたのは、近くに住む職業不詳の前田詩音容疑者(21)です。

目撃した人は…

動画を撮影した人
「その人が立ち上がって警察官に包丁を向けて近寄っていった。(警察官が)1発か2発ぐらい空に威嚇射撃して『武器を捨てろ』みたいな感じで言ったけど、捨てなかったので、多分脚に(撃った)。全然痛がる様子もない感じだった」

警察や関係者によると、前田容疑者は22日午後6時ごろ、熊本県合志市のコンビニエンスストアで店員を刃物で脅し、現金3万円を奪ったとみられています。

コンビニの関係者
「店に入ってきた時は落ち着いた感じでした。大声も出していなかったと思う。(店内に)お客さんが何人かいたので『どうしよう』と思い、大声で叫びました。『逃げてください』と」

その後、駆けつけた警察官が前田容疑者に包丁を突き付けられ、包丁を下げるよう繰り返し呼びかけたものの応じなかったため、発砲したということです。

■警察「取り扱いが適正だったかどうかは調査中」容疑者は右肩と右脚にけが

現場近くに住む人
「人に当たったかはわからないけど、1発目は空に向けて撃ったような気がします」
「最初の2発ぐらいはもう連続で鳴って、その後しばらくしてもう1発という感じ」

拳銃の弾が命中した前田容疑者は右肩と右脚にけがをしましたが、命に別状はありません。

警察は認否について、前田容疑者が治療中のため確認できていないとしたうえで、「拳銃の取り扱いが適正だったかどうかは調査中」としています。

■相次ぐ警察官の発砲 そのルールは?

井上貴博キャスター:
日本ではなかなか見ない映像だと感じますが、各地で警察官の発砲事案がありました。

【警察官の発砲 相次ぐ】
・北海道 路上で刃物所持(17日)
・神奈川県 刃物・ゴルフクラブ所持(20日)
・熊本県 コンビニ刃物強盗(22日)

北海道と神奈川県のケースはいずれも威嚇射撃だったんですが、今回は命中したということです。

警察官の拳銃の発砲ルールについて、撃つ前に義務付けられているのは、▼「撃つぞ」など相手に予告を行うことです。

▼可能であれば、空など安全な場所に威嚇射撃を行います。

どちらも緊急時などは省略することが可能であるとされています。
※警察官等拳銃使用及び取扱い規範などより

映像に映っていた以外では、近隣住民によると「1発目は空に向けて撃った」「最初の2発は連続、しばらく後にもう1発」という証言もあるので、威嚇射撃を行っていた可能性があります。

発砲は適切だったのか、調査の焦点について…

TBS社会部 警察庁担当の秋本壯樹記者によると「警告しても包丁を離さなかった状況で、周囲に危害が加わる可能性があったかどうか」だということです。