奥津軽の夏を熱く焦がす「五所川原立佞武多」。
巨大なねぷたの制作は一度、歴史が途絶えましたが、30年前に復活。その歩みをまとめた本が、このたび出版されることになりました。
10日に新作大型立佞武多「猿田彦大神(さるたひこのおおかみ)」が披露されるなど、祭本番に向けてムードが高まってきている青森県五所川原市。
2026年は、この大型立佞武多が復活してから30年の節目。
その歩みをまとめた本「甦った立佞武多-はじまりの物語-」がこのほど完成しました。
手がけたのは、当時、五所川原市の職員として作業を指揮し、現在は福岡県でランタンアーティストとして活動している三上真輝さんです。
復活の原動力となったのは、明治時代に撮影された巨大なねぷたの写真を見た時の衝撃でした。
三上真輝さん(73)
「この高いのを、やっぱり自分で見たいと。見るには作るしかない…」
ねぷたの高さは大正時代に電線が張り巡らされてから制限されていましたが、1996年に三上さんを中心とした仲間たちが高さ16mの立佞武多を制作し、岩木川河川敷に展示しました。
訪れた人は(1996年取材映像より)
「80年ぶりに動いたことは、私たちが生きているうちにこれが最後かなと」
三上真輝さん(1996年取材映像より)
「(当時の技術は)いまさらにすごいと思いますね。クレーンもない時代に、さすがの技術と技といいますか。思い知らされた感じがありますね」
本には当時の写真をふんだんに盛り込み、制作した経緯や工程などを紹介しながら、これからの祭りを担う人たちへメッセージも盛り込んでいます。
三上真輝さん
「まずは市民のことを考えたもの。そして最後にお客さんや観光客でいい。順序が逆で、お客さんのことばかり見ているから。どこかでもう1回、足元を見直すことが一番大事かなと」
三上さんの本は一般に販売されませんが、7月末に五所川原市内の小中学校や国立図書館などに送られ、後世へ歴史をつなぐことになります。
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