3大会連続のタイブレーク。1死満塁で起きた「空からの奇跡」
迎えた夏の初戦。しかし、試合は富山中部に先制を許し、2点ビハインドのまま9回2アウトまで追い詰められる苦しい展開となります。
ここから、高岡が驚異の粘りを見せます。2死から高島琉士選手(3年)、笹本幸志郎選手(3年)の連続タイムリーが飛び出し、土壇場で同点。 高岡にとっては、秋、春の悔しさがよみがえる、3大会連続の延長タイブレークへと突入します。

10回表に1点を勝ち越され、迎えたその裏の高岡の攻撃。1アウト満塁、一打サヨナラのチャンスを作ります。ここで打席に立ったのは、前田隼誠選手。

しかし、この日はここまで4打席ノーヒットと苦しんでいました。そのとき、隼誠選手はふと、空を仰ぎました。

前田隼誠選手 「お母さんも一緒になって戦ってくれているような気がしたので、『力をください、お願いします』っていう思いで(空を)見て……。次は絶対に決めるからという気持ちで、もう一度空を見て打席に入りました」
手には、あの名前入りのバッティンググローブ。帽子の裏側には、マジックで力強く「叶(かなう)」という一文字が書かれていました。

『甲子園へ行く夢を絶対にかなえる』
仕切り直しの球を迷わず振り抜きました。

打球は綺麗な放物線を描き、レフトの頭上を越えていきました。ランナー2人が生還。自らのバットで激闘に終止符を打つ、劇的なサヨナラ勝ちで初戦突破を果たしたのです。















