高校最後の夏に挑む一人の球児へ、天国のお母さんから遺された一冊のノート。 そこには、家事が苦手な息子へのアドバイスや家族を気遣う温かい言葉、そして「不安な時は空を見て笑ってごらん。必ずママがいるから。」という、愛に満ちたメッセージが優しく綴られていました。

2026年7月12日、夏の高校野球富山大会の初戦。もつれ込んだ延長タイブレーク、一打サヨナラの緊迫した打席で、前田隼誠選手はそっと空を見上げました。
――極限のプレッシャーの中、空の向こうにいる最愛の母へ、彼は何を願ったのか。母が遺してくれた宝物とともに、絶体絶命のピンチを乗り越え、劇的なドラマを起こした球児の軌跡を追いました。

初戦から激しい火花を散らした、富山中部と高岡の伝統ある進学校同士の対戦。緊迫したゲームの中、「2番・センター」で先発出場した高岡の3年生、前田隼誠選手。高校入学してまもなく最愛の母を亡くした隼誠選手にとって、この夏は空から見守る母へどうしても届けたい「恩返し」の舞台でした。

小学校のときから白球を追いかけてきた隼誠選手。父・誠さんは少年野球チームの監督。母・涼子さんは、息子のためにスコアブックを覚え、ベンチから見守るという野球一家でした。グラウンドにはいつも、涼子さんが隼誠選手を応援する「頑張れ~!」という大きな声が響いていました。


しかし、そんな家族に突然の試練が襲いかかります…。














