2023年1月17日、阪神・淡路大震災から28年です。震災の風化や防災への意識の低下が懸念されますが、自ら行動して若い世代の防災への意識を高めようと取り組む中高生がいます。
静岡県沼津市の加藤学園暁秀中学校・高校の防災研究会には、中高合わせて28人が在籍しています。阪神・淡路大震災が発生した1月17日を前に、部員8人で、校内の防災倉庫と防災時の備品の確認をしました。
<部員>
「賞味期限や消費期限とか、切れているモノが多かったから、要らないモノを捨てて、新しいモノを入れた方が使い道があると思う」
「毛布とか(倉庫の)手前にあるのは分かるけど、奥に何があるか把握してないので、一回全部出して見ることができたら。大変だけど」
さらに、避難生活を想定し、非常食の缶詰に入ったパンやかんぱんを試食。
<部員>
Q.パンの味はどうですか?
「普通にブルーベリーの味がして美味しいです」
<防災研究会 梁世姫部長>
「防災への意識が学校全体で低いと思っていて、防災研究会を知らない生徒もいるので、まずは知ってもらうことが大事」
28年前の阪神・淡路大震災では、神戸市をはじめとした都市部が被災したため、自衛隊や消防、警察などの救助が追い付かず、救助された人のうち、98%が家族や近所の人などによって、助けられました。
静岡県内で大きな被害が予想される南海トラフ巨大地震。専門家は若い世代による救助が必要で、その備えが重要だと指摘します。
<静岡大学教育学部 村越真教授>
「防災を学ぶことは、自然災害に備えるだけではなく、身近にある、来るかもしれないリスクに対して、どう備えるかを考えることになり、人生そのものにつながる勉強であるという意識を持つことが色々なことにつながる」
防災研究会は文化祭で、各地の自然災害を伝えたり、防災倉庫にある備品の展示などを行っています。「小学生にも分かる動画」をテーマに制作し、防災をやさしく伝えます。
<梁部長>
「防災に興味を持ってもらうことは、堅苦しくて難しいことだと思うので、防災を知ることは楽しいこと。実際に私たちは、本当に楽しんで部活をしているので、どれだけ楽しいかということを、防災がどれだけ大切かってことよりも伝えたい」
若い世代の間で、防災への意識をどれだけ広めていけるのか、一つ一つの取り組みが重要になります。
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