6400人余りが犠牲となった阪神・淡路大震災の発生から17日で28年です。
愛媛県松山市の石手寺では慰霊祭が営まれ、県内に住む被災者らが犠牲者を追悼しました。

被災者
「パジャマ一つで放り出されたわけですから、とにかく寒かった。一言で言ったらよく命があった。それ以外ない」

松山市の石手寺で開かれた慰霊祭では、被災者や支援者らおよそ40人が参加し、焼香をあげるなどして6434人の犠牲者を追悼しました。

参列者の一人で兵庫県西宮市で被災した森口政夫さんは、現在、妻の地元・八幡浜市に移り住んでいて、震災に対して抱く複雑な思いをこう打ち明けます。

兵庫・西宮市で被災森口政夫さん(71)
「思い出すことはある。自分ではきょうが一年のスタートのように思っている。忘れてはいけないけれど、忘れたい気持ちもある」

また、被災地の支援を行ってきたボランティアによる太鼓の演奏も行われ、追悼と希望の旋律が境内に響き渡っていました。