佐藤さんの願い「物語を純粋に楽しんでもらえたら」

佐藤厚志さん:
「作品に込められている震災の経験とかはできるだけ、離れてるものではなく身近なひとから聞いた話とかを具体的に拾って、できるだけ自分に近いところで書くようにした」

「災厄」と向き合いながら懸命に生きていく人々の心情を丁寧に描いた作品、「荒地の家族」。読者には物語を自由に受け取ってほしいと話します。

佐藤厚志さん:
「物語を純粋に楽しんでいただけたら、それで本当に一番嬉しいし、そのなかでどこか一文でも単語一個でもいいから癒しというか読んでよかったなと思える箇所が一か所でもあれば書いてよかったなと思う」

芥川賞の選考会は、19日に東京で開かれ、佐藤さんの「荒地の家族」を含めた5作品の中から受賞作が決まります。