「南湿北乾」の常識が崩れる気象の転換点
応急管理省は、「2026年、雨が降るパターンはこれまでと違い、中国の気象の大きな転換点になります」とも分析しています。
中国の中央気象台の予測によると、「降水分布の逆転」が今年の特徴だそうです。中国には長年「南湿北乾(南部は雨が多く、北部は乾燥する、日照りになる)」という言葉がありましたが、この長年続いてきた気象傾向とはまったく違う状況になっています。
しかも、今年は中国北部では大雨の時期が早くなり、5月からすでに大雨が降り始めているようです。応急管理省によると、大気の循環に大きな変化があり、亜熱帯高気圧がこれまでより高い緯度の上空に陣取っています。その結果、ベンガル湾、南シナ海、西太平洋からの暖かく湿った空気が、これまでとは違ってより高い緯度の上空に流れ込みやすくなっているのです。
一方で南下した寒気と、異常に北上した暖かく湿った気流がぶつかり、北部に大雨災害をもたらす可能性が高まっています。いわば、中国版のゲリラ豪雨と言ってよいかもしれません。これまでの常識はもはや当てはまりません。
中国北部ではこれまで、「洪水への備えは広い範囲で行っても、実際に対応するケースはまれ(=大きな洪水被害が起きることは少ない)」というのが共通認識でした。しかし今日では、「大雨や洪水は頻繁に起き、規模も大きい」ということが新たな常識になろうとしています。予測では、中国北部の豪雨の発生頻度や雨量は、1990年代の平均と比べて5割も増加するとされています。














