「洪水と干ばつ」が同時に起きる異常な夏
次に、中国の状況を見てみましょう。私たちが警戒する台風が、西へ大きくカーブして中国大陸を襲うケースも少なくありません。7月を迎えたことで、中国大陸も本格的な大雨警戒の時期に入りました。
ただ、この夏の気象の特徴を、中国の気象当局は「干ばつと洪水を併せ持つ、極端な現象が頻発する」という見解を示しています。広い国土を持つ中国とはいえ、洪水と干ばつという相反する事態が起きる可能性があるというのです。
まず、大雨についてです。太平洋の赤道域の東部で海面水温が高くなるエルニーニョ現象の影響もあり、中国では今年、平年を上回る降雨が見込まれています。主要な河川の流域で大規模な洪水が発生するおそれがあります。
中国の政府機関の一つに、自然災害や人災を問わず即座に対応する「応急管理省」という部門があります。この応急管理省が、大雨のシーズンを前にした6月末に記者会見を開き、中国における今年の特徴的な気象ポイントとして、これまでにない異常気象を予測しました。
「中国北部地域においてもこの夏、平年を上回る雨量があり、洪水の危険性が高まると予測されています。一方、降水帯が北へ移動するにつれ、南部の一部地域では干ばつに転じる可能性があります」
雨が多いとされる南部も、場所によっては干ばつになり、洪水対策とその反対の干ばつ対策を同時にやらなければならないという状況です。














