減税の恩恵は本当に庶民に届くのか

海外に目を向けると、ヨーロッパなどでは消費税(付加価値税)率が20%から25%程度と、日本より高く設定されています。それは、日本と違い国の借金を大きくすべきではないという強い意識が各国そしてEUにあり、財源をきちんと確保するためです。

一方で、例えばイギリスでは、肉や野菜などの食料品を「ゼロ税率(非課税)」にして生活費を抑える工夫をしていますが、食料品といっても「対象の線引き」が非常に難しいという課題を抱えています。これまでケーキはどうする、ビスケットはどうする、といった議論が行われた経緯があるのです。

今回、食料品の消費税を引き下げた場合、金額(実額)ベースで見ると富裕層の方がより多くの恩恵を受けやすいという点も指摘されています。

比率(エンゲル係数)で見れば、確かに低所得者の方が「収入に対する食費の割合」は大きいものの、実際の金額ベースで見たときに、この減税が本当に庶民を効果的に助けることになるのかは疑問が残ります。