自民党の「悲願」だった消費税の歴史
高市総理は消費税引き下げを自らの「悲願」と語っていますが、1月頃までは「レジのシステムを変えないといけないため、大変で時間もかかる」と否定的な姿勢を見せていました。
加藤氏は、歴史を振り返れば、むしろ消費税の「導入や引き上げ」は、自民党全体の「悲願」であったと指摘します。
消費税をめぐる大きな節目を振り返ると、いくつかの転換点が見えてきます。
1979年に大平正義内閣が初めて「一般消費税」の導入を打ち出しましたが、選挙中に撤回を余儀なくされました。それから10年の時を経て1989年、竹下登内閣で初めて3%の消費税が導入されました。竹下首相は「自分の名前が歴史に残るとすれば、消費税を導入した総理としてだろう」と語るほど、強い思い入れを持っていました。
かつての高度経済成長期は、新税率を導入しなくても所得税や法人税の税収が毎年増え、田中角栄内閣の「日本列島改造」のような大規模な政策が可能でした。しかし、経済成長率が徐々に下がり、1989年には合計特殊出生率が1.57となる「1.57ショック」が発生します。高齢化が進み、社会保障費が増大する一方で税収が減る中、安定的な財源を確保するために消費税が導入されたという背景があります。
その後、1997年に税率が5%に引き上げられ、民主党政権時代には自民党・公明党との「三党合意」により、福祉や年金、生活保護などの社会保障に使うことを目的に8%、さらに10%への引き上げが決まりました。
安倍政権下では4年間、2回の選挙での延期を経て、2019年にようやく現在の10%になったのです。40年もの苦労の末に築き上げてきた税制だからこそ、食料品の税率を下げることに対して、自民党内からも異論が出るのは自然な流れと言えます。














