ウクライナ中部で14日に集合住宅が破壊されたロシア軍のミサイル攻撃による死者は30人にのぼりました。こうしたなか、ロシアとベラルーシは16日から空軍の合同軍事演習を行います。

14日にロシア軍のミサイルが着弾したウクライナ中部ドニプロの集合住宅では、がれきの下に生き埋めになっている住人らの救出活動が続けられています。

ゼレンスキー大統領はこれまでに15歳の女の子を含む30人が死亡し、30人以上が行方不明になっていると明らかにしました。その上でロシアの人々に対して、声を上げるようロシア語で訴えました。

ウクライナ　ゼレンスキー大統領
「あなた方の臆病な沈黙や起きていることが過ぎ去るのを待とうとすることは、あなたのもとにもテロリストがやってくるという結果になるだけだ」

ドニプロの市長は「救出できる可能性はかなり低い」としていて、死者はさらに増える恐れがあります。

一方、ロシアは同盟関係にあるベラルーシと16日から来月1日までの予定で空軍の合同軍事演習を行います。

ベラルーシの安全保障担当の高官は「防衛的なもの」だと主張していますが、ウクライナ軍の参謀本部は「ロシア軍がベラルーシから攻撃を行う潜在的な脅威はぬぐえない」とし警戒を強めています。

こうした中、プーチン大統領はロシア国防省がウクライナ東部の激戦地ソレダルを制圧したと発表したことなどを受け、「前向きな動きがみられる。すべては国防省と参謀本部の計画通りだ」と強調しました。

さらに、「兵士たちが再び我々を喜ばせてくれることを願う」と話しています。