初公開のメール150通「生きてる価値ない」「あぼーん」

 検察側は、病死とは考えられない状況の靖さんが、退院7時間以内に死亡し、知人の医師名義の偽造された死亡診断書を使って火葬許可証を入手しているなど、「綿密に計画された」と主張。その後行われた証拠調べでは、3人のメールのやりとりをはじめて明らかにし、「悪意と殺意が明確」と主張した。

【どうやって処分するかや。なんかアホらしいな。問題は逃げ切れるかどうかや】(山本被告から淳子被告へのメール 2009年11月)

【数十年間介護しっぱなし。全く困ったものだ。一番直樹が耐えきれないだろう】(淳子被告から山本被告へのメール 2010年1月)

【点滴の前にナトリウムぶち込んだらいい。じわじわ死んでいく。もっと簡単な方法は無色透明な液体洗剤でも注入すること。俺老人は早く死んでほしいとマジで感じる。枯れ木に水の老人医療とはよく言ったものだ】(大久保被告から山本被告へのメールを淳子被告に転送 2010年1月)

【いいかげん、あぼーん(ネット用語で削除・消失)しないかね。生きてる価値ないだろ】(山本被告から淳子被告へのメール 2010年8月)

【怪しげな患者の言うままを信じ、(医師が)家族を無視することに憤りを感じる。患者のみならず家族も巻き添え、もっといえば犠牲者。一方的に殴られっぱなしの人生はもう終わりにしたい】(山本被告から大久保被告へのメール 2011年2月:殺害の約半月前)

 さらに検察側は、こうしたメールのやり取りが、靖さんを殺害した後も継続していたとして、3人の共謀性を主張した。

【バケモノ(靖さんとみられる)よ、さらば】(山本被告から淳子被告へのメール 2011年3月:殺害の約半月後)

【福島県で打ち上げでも全然OK。土産話ならぬ記念写真でも持参するわ】(山本被告から大久保被告へのメール 2011年4月:殺害の約1ヵ月半後)

一方、弁護側の主張は異なる。