「戦争を引き起こしているのはネタニヤフ氏」戦争を続ける背景とは

2023年10月7日、ガザ地区を実効支配するイスラム組織「ハマス」が、イスラエルに大規模な奇襲攻撃を行った。

民間人を含む、約1200人が死亡し、250人が人質となった。

これに対し、イスラエルはガザに侵攻。これまでにガザ側の死者は、7万2000人以上と伝えられている。

この間、汚職事件の裁判は繰り返し延期されてきた。

アレクシス・ブルーム監督
「口実がない限り、ネタニヤフ氏は毎日法廷に行かなければならない。彼の言い訳は、『私は戦争をしている。今日は法廷に行けない』というもの。それは繋がっている」

2026年2月にはイランへの攻撃を始めた。その直後の世論調査では、攻撃を支持する人の割合が8割以上だった。

2026年10月までに実施される総選挙を控えたネタニヤフ氏にとって、戦争を続けることが有利に働いているとブルーム監督はいう。

アレクシス・ブルーム監督
「戦時中の首相は選挙で負けにくいとも言える。ネタニヤフ氏は、戦争が自分にとって有益で、安全保障面の不安定さが自分の裁判にとって有利に働くと知っている」

2026年4月には、再開予定だった汚職裁判での証言を延期するよう要請した場面もあった。安全保障情勢を理由としたという。

国家治安相のベングビール氏は、警察組織を管轄している。

ブルーム監督は、映画の中でネタニヤフ氏らを厳しく追及していた警察も、今では別物だと話す。

アレクシス・ブルーム監督
「残念ながら、あの警察官は今全員いません。やめさせられたり、別の部署に異動させられたりした」

ベングビール氏らによる、パレスチナ人らへの差別的な言動は今も続いている。

女性
「パレスチナを解放せよ!」

女性の髪をつかんで引きずり倒す。これはベングビール氏がSNSで公開した動画だ。

ガザ地区に支援物資を届ける活動をしていた人たちを、イスラエル軍が拘束。ベングビール氏が口汚く罵る場面もあった。

ネタニヤフ氏の在任期間は、通算で18年を超え、イスラエル歴代最長の政権となっている。

ネタニヤフ氏は、自らを「ミスター安全保障」と呼ぶ。恐ろしい時代に国民を守れるのは自分だけだというアピールだ。

だが、ブルーム監督は戦争を続けているのは、ネタニヤフ氏自身だと批判する。

アレクシス・ブルーム監督
「皮肉なことに、戦争を引き起こしているのは、ネタニヤフ氏だ。今の不安定な状況にあるのは、ネタニヤフ政権下でのことだ。それが『彼のイスラエル』だ。

『私はミスター安全保障だ。皆さんを守る』と言うのは大きな偽善だ。戦争と不安を作り出した張本人なのだから。しかし、それが現実だ」