「ネタニヤフ氏は裁判中の身」上映禁止映画で描かれる汚職事件
イスラエルでは、上映禁止となったドキュメンタリー映画がある。タイトルは「ネタニヤフ調書」。

2016年から行われた汚職事件の捜査を記録した警察の尋問映像が流れる。そこには、警察の尋問に対しネタニヤフ氏が「作り話だ」などと声を荒らげ、激しく机を叩く様子が記録されていた。尋問映像は当局から流出したものだという。

ネタニヤフ氏は2019年に収賄、詐欺、背任の罪で起訴された。ロイター通信によると、ネタニヤフ氏は実業家たちから葉巻やシャンパンなど、2200万円相当(当時1シェケル=31円)を不当に受け取ったほか、メディアのオーナーに便宜を図る見返りに好意的な報道を求めたとされる。
映画は、汚職事件をきっかけに退陣に追い込まれたネタニヤフ氏が、どのように権力の座を取り戻していくかを描いている。
映画を制作したアレクシス・ブルーム監督は、南アフリカ出身でユダヤ人の父とドイツ人の母を持つ。権力者の腐敗を追及する調査報道を手がけてきた。
――この映画を通じて伝えたいメッセージは何ですか?

アレクシス・ブルーム監督
「この映画では、ネタニヤフ氏が裁判中の身であり、長い間裁判にかけられているという経緯を描いている。そして実際、今、戦争の指揮を執っている人々は、まさに彼が起訴されたその時期に任命された」

ネタニヤフ氏が政権に返り咲くために選んだのは、極右との連立だった。その相手は、宗教シオニスト党・党首のベザレル・スモトリッチ氏と、ユダヤの力・党首のイタマル・ベングビール氏だ。
重要閣僚である、財務相と国家治安相に起用した。

アレクシス・ブルーム監督
「2人は汚職事件を全く気にしない唯一の存在のため、ネタニヤフ氏と深く結びついている。ネタニヤフ氏は過激で攻撃的、反パレスチナ・反アラブを訴える人たちと共に戦争をしているが、彼らが汚職事件を問題視せず、権力の座に留まらせてくれるからだ。パレスチナ人やレバノン人などに対して、容赦なく攻撃的にもなれる」
2人は「ガザの完全破壊」など、パレスチナ人への非人道的な発言を繰り返し、イギリスやオランダなどから入国禁止の制裁対象となっている。














