坂口 社長:
「“目的来園”──来てみたらこんなのがあったっていうことではなくて、『白銀の世界を見たい』とか『クリスマスタウンに行きたい』とか『ハロウィンに行きたい』とかっていう“目的来園”の比率がものすごく上がってきた」

“ハウステンボスだから楽しめるもの”──

世界最大級の『ミッフィーグッズ専門店』もそのひとつです。

天井には動くミッフィーも映し出され、絵本の世界に入り込んだ感覚が味わえます。

来園者:

「子どもの頃に好きだったなと思い出しました」
「小学生ぐらいの時から好き」
「かわいいと思います」

売り上げはグッズがこれまでの2.5倍、飲食は8倍に伸びました。
2022年の店のリニューアルは、社員の発案から始まっており、坂口社長は『組織経営』のモデルケースと自負します。

ハウステンボス 坂口 克彦社長:
「トップダウンで決めたことをただ『やりなさい』じゃなくて、現場の人と一緒に知恵を出してもらって、それを会社の組織の知恵にしていくというのを組織経営だということいってたので、それがすごく浸透してきた」

■ 衝撃が広がった“投資会社”への売却

2022年9月、これまで親会社だった大手旅行会社HISが、本体の赤字を埋めるため、ハウステンボスを国際的投資会社PAGに売却。
地元には衝撃が走りました。

PAGジャパン・伊藤宏一共同代表:
「既存の設備の更新も含めて数百億円規模の設備投資はやっていくことになるかなと思っています」

ハウステンボスを子会社化したPAGの日本の責任者 伊藤宏一さんです。

伊藤さんは坂口社長ら『経営陣は変えず』『従業員は大幅に増やす』
今後、数百億円の投資を行い『資産価値をさらに高める』方針を示しました。

ハウステンボス 坂口 克彦社長:
「中期計画を今作っている最中だというところですね。いっぱい土地はありますしね。だから開発の余地はたくさんあるっていうふうなことで、チャンスを感じてもらったということ」

■ 未だ結果が出ない“IR”は──

今後の経営計画を左右するのが、2027年に園内に開業を目指しているIR=カジノを含む統合型リゾートです。

国に申請した区域整備計画の審査結果が、2022年秋には出るとみられていましたが未だ出ていないのです。

坂口 社長:
「そりゃ両方作ってますよ、もちろん。(IRが)“なかった場合”と“来た場合”とっていうふうなことですよね。でも両方作るのをいつまでなんですか?
早くどっちかに集中してやりたいですよね。どっちの準備もしなきゃいけないというのは一番大変なので」

新しい年に臨む坂口社長に、2023年のキーワードを書いてもらいました。

坂口 社長:
「2023年は“期待”と書きました。体制が大きく変わって、皆さん心配されて(それが)安心に変わってですね『さらに成長を期待している』と言って頂いているので、皆さんのご期待に応える年というふうにしたいと思います」

IR計画が承認されるかどうかで、今後の経営戦略が大きく変わることになるハウステンボス。
2023年は、将来を占ううえで『大きな分岐点の年』となりそうです。