“生”を照らすための選択――エース・涼の死が残したもの
第9話では、医師から「肥大型心筋症」の可能性を指摘されながらも、日本選手権準決勝となる「スイフトスネーク」戦に挑んだ涼が、不整脈により救急搬送され、息を引き取った。
平野監督は「ドラマの中で、『死』が“装置”になるのは違うと思います」と、ドラマ制作における自身の考えを明かした上で、こう続ける。
「『死』を描くことによって、『生きている』ことの有限さやありがたさ、尊さみたいなものを“逆照射”できるってことはあると思います。涼の死そのものよりも、伍鉄との出会いや仲間との再生、家族を慕っていた時間、彼がずっと問い続けた人生…。涼が生きた『今』を照らし、描いていきたかった」と明かす。
言葉を選びつつ、率直な思いも口にする。
「第9話の撮影では、宮下涼という人物の未完の完成を描く中で、山田さんとも、撮影現場ではいろいろとディスカッションを重ねました。さらに最終話では、『涼の死に、伍鉄たちがどう向き合い、乗り越えていくか』。堤さんや有村さんともディスカッションを重ねました。編集作業では、いろいろ悩むとは思います。きっと点と点がつながって初めて見えてくるものもあるだろうし…。でも最良の答えが出せれば」と、最後まで“問いかけ”を続ける。














