過去の経験から何を学ぶか

巣鴨版画集より

恵泉女学園大学 内海愛子名誉教授
「では、私たちはそこから何を学ぶのかというのが大事だと思います。結局、戦争犯罪というのは『あの人たちが悪いことをしたんだ、だから犯罪になったんだ』という単純な問題ではなくて、誰でもが戦犯になりえるんです。それは戦争という極限状態のなかで、選択の幅がないでしょ、判断するときに。だから『自分がそこに置かれたら、私もやったかもしれない』ということなんです」

内海名誉教授は、戦争犯罪は特別な人が行ったことではないことを強調する。普通の人が戦争に行き、軍隊の規律として上官の命令に従うことが絶対である中で、それに抗うことは難しい。平和な時には「人殺しは絶対犯してはならない罪」のはずなのに、戦場では「殺せ」が当たり前になる。しかし、それに物申して反対することはとても難しいのだ。

恵泉女学園大学 内海愛子名誉教授
「もし私たちが教訓として学ぶとすれば、そういう戦争状態、極限状態を作らないということです。戦争というのは必ずそういう問題を引き起こすんですよね。だから一般的に『戦争はだめで平和で』って言うけど、もっともっと考えていけば、私たちが石垣島事件で死刑執行されてしまった人たちのようにならないためには、やはり戦争を引き起こしてはだめだということを、みんなが捉えていく。それが死刑になった人たちの思いを受け継ぐことだと私は思っているんですね」