ガーネットに着目した「超精密比較実験」

研究チームが新たに注目したのは、マントルでリングウッダイトに次いで多く存在する鉱物、ガーネッです。

研究チームは、地球内部の極限環境を人工的に再現できる「川井型マルチアンビル高圧発生装置」を活用し、独自に開発した高温高圧下での超精密比較実験を実施しました。

この装置は、外側に配置された複数の硬いアンビル(押し金具)が中心の試料を三次元的に均等に押し込むことで、地球内部の数万〜数十万気圧に相当する圧力をつくり出します。

さらに高圧力セル内部に設置した電気炉で加熱することで、660 km不連続面周辺の温度である1600℃を超える高温条件も同時に実現できます。岡山大学惑星物質研究所は、この装置を用いた研究において世界でも屈指の技術力を有しています。

実験では、リングウッダイトとガーネットが共存するという、より現実的な条件を設定しました。これまでの研究では両者の反応は独立したものとして扱われてきましたが、今回の実験によってその前提が覆されました。