骨抜きとなった草案 それでも合意できず...

被爆者や被爆地が訴え続け、2010年のNPT再検討会議の最終文書に盛り込まれた「核兵器のいかなる使用についても壊滅的で非人道的な結末をもたらす」という内容に対しても、欧米の核兵器国から反対の声が相次ぎました。

アメリカ(5月8日・主要委員会I)「我々は核戦争の壊滅的な結末を認める一方、核兵器のいかなる使用もそのような結末をもたらすとは考えない」

西田教授:
「本当にロシアが(核兵器を)使ってしまうかもしれないという危機意識が高まってきているんでしょうね。小さな核で(ロシアに)対応することで抑止をするということであれば、それは必ず非人道的な結末とは限らないと。それを非人道的な結末だと言われてしまうと、抑止できなくなる、という発想があると思うんですね。
だから、最終的な(草案の)文言としては『核戦争が非人道的な結末をもたらす』という風になってましたよね」

最終文書の草案からは、他にも、各国からの異論を受け
「北朝鮮の核開発への懸念」
「核兵器の先制不使用」を宣言することを求めた項目などが削除されました。

しかし、それでも採択は叶いませんでした。
最終的には「イランはいかなる核兵器も決して追求・開発・取得してはならない」とした項目をめぐり、アメリカは残すよう主張した一方、イランは削除を求め、折り合いがつかなかったと見られています。

一方で、仮に採択されていたとしても、その内容は、2010年に合意されたものからは後退しており「それもどうだったのか」という見方もあります。