「フィルム入手しづらい」背景 “事前の買い込み”需要 供給量上回る

農業用ビニールハウスのフィルムメーカーは、どのような状況にあるのか。

ナフサ由来の原料を使用し、農業で広く使われる2種類のフィルムを製造する大手・タキロンシーアイに話を聞いた。

タキロンシーアイ アグリ事業部 長井匡生部長
「購入する原材料の、原材料の原材料みたいなものが原油。これが一時的に流通量が少なくなったことで、我々のところに来る原材料にもその分影響があって」

5月ごろ、原料の供給量の見通しが一時不安定になったが、海外からの輸入などで、安定した出荷を維持してきたという。ただ、避けられなかったのは価格転嫁だ。

原料の仕入れ価格が高騰し、この春、2種類とも約30%の値上げに踏み切った。すると、顧客の動向に変化が。

本来、4月から5月は春の苗の植え付けが終わり、フィルムの需要は落ち着いているというのだが…

タキロンシーアイ アグリ事業部 長井匡生部長
「不需要期でメーカーも在庫が少ないところに、先行き不安感や大幅な価格上昇もあるということで、先々使うものを確保したいという思いがあって、事前に買い込んできている状況。(顧客の)欲しい気持ちには応えられていない」

こうした需要が想定を超え、供給量を上回る状況なのだという。

タキロンシーアイでは、1か月半から2か月先の原料調達の見通しが立ち始めた。

フィルムの需要がピークを迎える9月から10月に向けて課題は…

タキロンシーアイ アグリ事業部 長井匡生部長
「(原料の)調達エリア、範囲、ルートを、チャンネル増やしている」
「原料をかき集め、トップシーズンまでに稼働を上げて積み上げていく。今、その真っ最中」