アメリカのCIAやイギリスのMI6。映画や小説でおなじみの対外諜報機関だが、日本にはこれに相当する組織が存在しない。
そうした中、高市政権が「日本版CIA」とも呼ばれる対外情報組織の創設、そしていわゆる「スパイ防止法」の制定に向けて動き始めた。背景にあるのは、複雑で不安定な国際環境への危機感だ。
高市総理が掲げる「インテリジェンス改革」は実現するのか。官邸や自民党を取材するTBS政治部の山﨑匠記者と、改革の実像、そしてそこに立ちはだかる課題に迫る。
現行法では“偽造パスポート”使えず…日本版CIA構想のジレンマ

高市政権が設置を目指す「対外情報組織」は、海外で情報収集を行う専門の組織である。山﨑記者によれば、この組織で強化しようとしているのが「ヒューミント(HUMINT)」だという。
これはHuman Intelligenceの略称で、人とのやり取りを通じて情報を得る手法。例えば食事や酒の席での会話の中から、相手の本音や内部事情を引き出すといった活動が含まれる。
インテリジェンス活動の基本的な手法の一つだが、日本がこれまで諸外国に比べて著しく立ち遅れてきた領域でもある。
ただ、現行の日本の法律の中でできることは非常に限られている。諸外国の情報収集では、対象者のスマートフォンから情報を取得したり、身分を偽るために偽造パスポートを使用したりするケースもある。しかし、前者は日本国憲法が保障する「通信の秘密」に抵触する可能性があり、後者も現行法では認められない。














