5年前に和歌山市で起きた多重死傷事故で、危険運転致死傷罪に問われた女の裁判が始まりました。事故で亡くなった女性の父親は「この5年間、本日ここに立てたことが万感の思いで、公判に臨ませてくれたことに、本当に皆様に感謝を申し上げます」と述べました。
この事件は、女がいったん不起訴となり、検察審査会の議決、再捜査を経て発生から5年後の裁判となっています。
起訴状によりますと、西馬淳子被告(56)は2021年7月、てんかんの影響で正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で普通乗用車を運転し、紀の川大橋の上でてんかんの発作による意識障害の状態に陥り、玉突き事故を起こしたほか、対向車線にはみだして原付バイクにぶつかり、竹田汐里さん(当時22)を死亡させた罪などに問われています。
きょうの初公判で西馬被告は、「自分はてんかんではないと思っていた」などと述べ、弁護側は無罪を主張しました。
午前の裁判を終えたところで、竹田さんの父親が取材に応じ、「想定通りの否認事件となりました。今日初めて相手と面識して。(被告は)はじめ一般席には頭を下げましたが、私には頭を下げてくれませんでした。そういう面では、非常に不快だと思います」と話しました。
裁判の行方について、「意識障害がないと言っているところが本当に自己保身。そういうところを悔やんでもらいたい、結果として」などと話しました。
事件をめぐって、和歌山地検は西馬被告を不起訴としましたが、竹田さんの遺族が検察審査会に申し立て、「不起訴不当」と議決され、再捜査を経て起訴されました。
検察側は冒頭陳述で、「2019年に被告は意識障害を伴うけいれん発作を起こし、医師はてんかんによるものだとして車の運転をしてはいけないと伝えていた」などと主張しています。
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