岡山県真庭市では、「男性よりも女性のほうが介護を必要とする人の割合が多い」といいます。そこで、「女性の高齢者を対象とした介護予防の取り組み」が去年から行われています。その方法は、ちょっと変わったものでした。


熟練の技で、野菜を切っていきます。実は料理ではなく「介護予防の取り組み」です。

真庭市で去年8月からスタートした、「真庭いきいき健康プロジェクト」。要支援・要介護につながる「筋肉や骨の病気のおそれが高くなる」高齢の女性が対象です。


(岡山大学病院 三苫智裕 さん)
「筋力低下が起きれば、出かけなくなるし孤立してしまう...そういった状況を解決するための、女性に特化した健康づくりです」

おもりを使って筋力を貯める、その名も「貯筋体操」と「野菜のカット作業」を組み合わせたユニークな健康法です。決められたサイズに野菜をカットすることが、脳を刺激し認知症の予防につながるといいます。カットした野菜は市内の店舗で販売されます。

(80代の参加者)
「みんなでしゃべりながら作業するから楽しい」

「介護予防」と「商品の販売」に加え「地域のコミュニケーション」も深まり、まさに一石三鳥の取り組みです。

(岡山大学病院 三苫智裕 さん)
「誰かに貢献する、ということが生きがいにつながりますので、そこに注目しながら健康づくりをプラスしていけたら」

真庭市の各地で、週1回開かれているユニークな健康づくり。臨床試験の結果、参加者の筋力がアップしたということです。