年間50トンの廃棄アスパラを活用。試行錯誤を重ねた20種の素材

ジン造りに欠かせないのが、香り付けの核となる植物素材「ボタニカル」です。その味の評判は上々です。

試飲した人:

「柔らかい感じの飲み口」

「最初は果物かなと思うんですけど、優しいジンですね」

味の決め手となる「ボタニカル」は、専用の冷凍庫に保管されています。そこには意外なものが入っていました。

石橋さん:
「これはアスパラですね、アスパラの“切り下”です。切り下は出荷時に長さを揃えるため切り落とされる根元の部分で、食べることが出来ないんで、これもジンの原料にしてます。」

壱岐市は「SDGs未来都市」に選定されていますが、アスパラガスは規格外や切り下として年間50トン廃棄されているといいます。石橋さんはジンを作る際、それを思い出し、原料に使うことを決めました。

アスパラガスのほか、いちご、ゆず、橙(ダイダイ)など、ボタニカルとして使われているのは全て壱岐で採れた農作物です。味は良いのに、傷があるという理由で廃棄されてしまう規格外のものを生産者などから購入して使用しています。

ボタニカルの調合には、およそ1年かけました。

年間8トンの『ゆずの皮』に新たな命を 生産者と歩む「香り」の再利用

石橋さん:
「何のボタニカルを入れるかと、ボタニカルの割合、いちごを、ゆずをどれくらいいれるかで、味・香りが全く変わってきます。ジンは全く未経験で知識がなかったんで、20種類のボタニカルを用意して、それのブレンドを何十回か繰り返して最初のジンの原型ができました」

石橋さんは今月21日、仕入れ交渉のため、ゆずの生産者のもとを訪れました。11の農家でつくる壱岐ゆず生産組合では、加工の際に残ったゆずの皮など年間およそ8トンを廃棄していました。

石橋さん:
「10月に皮を剥いたあとの実を買い取らしてもらいたいと思いますので。またそれでジンの方を作りたいと思います」

壱岐ゆず生産組合 長嶋 邦昭 組合長:
「そっちの方がですね、香りがあるんじゃないかと思います」

石橋さん:
「クラフトジンの良い香りとなっていますので。またよろしくお願いします」

長嶋 組合長:
「廃棄するのがやっぱり気になる。それを使っていただくのは有難いことです」