「特別警報」「危険警報」「警報」の違いとは
今回の改訂の核心は、「大雨」「河川の氾濫」「土砂災害」「高潮」というすべての情報にレベル1から5の数字を付け、さらにレベル4相当には「危険警報」という統一名称を新設した点にある。
気象予報士の長谷部さんは「最大のポイントは、危険警報という名前が加わること」と整理する。体系はこうだ。レベル5が「特別警報」、レベル4が「危険警報」、レベル3が「警報」となる。
ここで注意が必要なのは、レベル5と4の間に「大きな隔たり」があることだ。
牛山さんは強調する。「レベル5(特別警報)というのは、もうなんらかの災害が起こってしまった、あるいはほぼ確実に起こったろうというときに出される情報です。レベル5があるんだからまだ4だな、と思われると、これは非常にまずい」
長谷部さんも「レベル4(危険警報)のうちに避難完了なんだよということを、伝える側も受ける側も意識してもらいたい」と語気を強める。
実際に屋外での行動が危険である現実は、牛山さんの調査データが裏付けている。「洪水や土砂災害などで亡くなる方のほぼ半数は家の外で亡くなっている。状況がものすごく悪化したときには、むやみに動かない、なるべく距離を少なくして近くで何とかするということが重要になってくる」。
「洪水警報」はなぜ消えるのか
今回の変更でもう一つ注目されるのが、長年使われてきた「洪水警報」の廃止だ。
ただし牛山さんは「洪水に関する情報がなくなるわけではない」と言う。比較的大きな河川の氾濫については、新たに「氾濫警報」という気象庁発表の警報として整理される。これまで河川管理者が出していた「〇〇川氾濫危険情報」が気象庁の警報のひとつになることで、メディアでも大雨警報と同様に扱われるようになる見通しだ。
「これまで使われてきた『洪水』と今回の『氾濫』はほぼ同じ意味。でも検討会のアンケートでは『氾濫』のほうがイメージしやすいという意見が多かった。それが氾濫警報という名前になった経緯です」と牛山さんは明かす。
一方で課題もある。川は複数の自治体にまたがっており、荒川、広瀬川、中川など、同じ川の名前が全国各地に存在する。長谷部さんは「都道府県名や市町村名をつけ、ランドマーク的なものも伝えながら、イメージが湧くようにしていきたい」と語る。














