保護から「適切な管理」へ——問われる共存のあり方

兵庫県では、20年前にはクマの数は100頭にも満たず、一時は保護されてきました。その結果、現在は数百頭にまで回復しました。マイクロチップを使った20年以上にわたる追跡調査により、個体数の把握は進んでいますが、「適正な数」が何頭なのかという問いに答えを出すのは容易ではありません。

今回の研究成果を活かし、山の奥深くに液果類の木を増やすことで、クマが山の中で暮らせる環境を作る「生息域のコントロール」も、長期的には検討されるべきです。

環境変化によって里山の境界線が曖昧になり、クマとの距離感が変化してしまった現代。私たちは最新のデータを基に、これまでの常識をリニューアルし、自然との向き合い方を考え直す局面に差し掛かっているようです。

(2026年5月12日放送 MBS「よんチャンTV」内『山中プレゼン』より)