乗客106人のかけがえのない人生を奪った、JR福知山線脱線事故の発生から、4月25日で21年を迎えます。(松本陸)
■乗客106人が死亡 事故を遠因とする自死者も
2005年4月25日朝、兵庫県尼崎市で、JR福知山線(宝塚線)の快速電車が、制限速度を大幅に超えるスピードでカーブに進入して脱線。マンションに激突しました。
この事故で、乗客106人と運転士が死亡。乗客562人が負傷しました。負傷者の中には、現在も重い障害に苦しむ人がいます。
また、事故を遠因として自死(事故で婚約者を失い自死/誕生日に事故車両に乗り合わせ、生存者罪悪感=サバイバーズ・ギルトに苦悩し自死)するという、“間接的な犠牲者”も存在します。
■運転士がオーバーランの過少申告を車掌に要請…背景に“懲罰的な社員教育”
手前の駅でオーバーランを起こした運転士が、過少申告を車掌に要請していたことが判明していて、その車掌と指令員の交信に気を取られるなどして、ブレーキの使用が遅れたことが事故原因とされています。
またそうした事態が生まれた背景に、当時のJR西日本が行っていた懲罰的な社員教育があると指摘され、同社の企業体質が厳しく批判されました。
■JR西日本の“変革”への信頼揺らぐ事態も
安全・安心な鉄道企業への変革を誓ったJR西日本ですが、2025年度にも、▽速度制限標識の設置誤りが判明したり、▽踏切の遮断棒が下りないまま電車が通過するケースが発生したりするなど、その決意への信頼が揺らぎかねない事態が起きました。
また、2023年冬の大雪時の対応をめぐり、会議の場で当時の社長や役員が不適切な言動をしたことも明らかになる(役員の叱責の一部はパワハラ認定)など、企業風土が改善されているかに疑問符がつく状況も生まれています。
JR西には、緊張感を持って安全追求の不断の歩みを進めることが、いま一度求められています。
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