深掘りニュースDIGです。東広島市のマイクロン・テクノロジーによる巨額投資を背景に、県内でも半導体産業への関心が高まっています。こうした中、半導体で今、世界的に存在感を高めている台湾と、広島の企業による初めての商談会が23日、開かれました。新たなビジネスチャンスは生まれるのでしょうか。

台湾側の主催者
「単なる交流にとどまらず、台湾と広島が産業面で交流を深める重要な出発点になることを確信しています」

広島市で開かれた台湾の半導体関連企業と、広島を中心とした企業による初の商談会です。台湾の半導体関連企業団体とひろしま産業振興機構との主催で、台湾側から15社、広島側からは予想を上回る21社が参加。会場は熱気に包まれました。

台湾の半導体産業は、受託製造で世界最大手のTSMCが、熊本に進出して以来、日本国内でも注目を集めています。最新のスマホやAIなどで使われる最先端の半導体は、台湾や韓国などで生産され、このうち台湾は世界の約6割のシェアを占めています。

商談は1社25分。台湾の半導体関連企業との初の商談会とあって、広島の企業は限られた時間の中で、自社の技術を懸命にアピールします。

福山市の半導体関連メーカー
「これまでも台湾の会社とは取引があったが、さらに台湾の販路を拡大したいと思って。今回、参加させていただいた」

活発なAI向け需要を背景に、広島ではマイクロンが2029年度にかけ、次世代半導体を量産する計画で、東広島市の工場に1兆5千億円を投資することになっています。

福山市の半導体関連企業
「今、マイクロンも、TSMCも投資を拡大しているフェーズなので、台湾の方もしっかり入り込めたらいいなと思い参加した」

会場には、地元の主要産業である自動車部品メーカーの姿もありました。

東広島市の自動車部品メーカー
「エンジン部品をメインに製造しているが、これからEV化していく中で、弊社の技術力を生かして新たな販路開拓。半導体の分野の中でも協力ができる、技術力が生かせる部分があるのではないかと」

一方、台湾側はTSMCが進出している九州に加え、新たな地域でのビジネスチャンスを模索していて、まずは広島の状況について知りたいという思いがあるようです。今後の進出の可能性について台湾の団体トップは。

台湾電子製造設備工業同業公会 林士青理事長
「今回、初めて広島を訪れたので、具体的にどういう政策があるか、どういう企業があるかというのを、今が第一歩なので、会員に広島の情報を伝えて、進出する企業があれば支援していきたいと思う」

商談会では、マイクロンの工場がある東広島市の担当者も登壇し、市の半導体関連の施策などについて説明しました。その東広島市では、すでに“半導体特需”が現れ始めているようです。こちらは東広島市内のビジネスホテル。宿泊関係者によると、今、東広島市内ではホテルの稼働率が軒並み8割を超え、その多くが半導体関連やITなどのビジネス客だといいます。ここでもー。

東横INN東広島駅前 山田啓子支配人
「おかげさまで毎年80%を超えた稼働率を維持していて、マイクロン関係者も増えているので、これからも工場が拡大するということで期待している」

市では、半導体関連産業の集積による発展に期待を寄せています。

東広島市 梅貴政 企業立地戦略統括監
「AIやデータセンターの関係で半導体の需要が急激に拡大している中で、DRAMの製造拠点が日本で唯一ある東広島で、台湾の企業にぜひ立地していただいてビジネスチャンスを生かしていただきたいと期待している」

今回の商談会は、広島が世界の半導体サプライチェーンに深く入り込む「新たな一歩」となるのか。挑戦が続いています。