武器輸出なぜ解禁? 露のウクライナ侵略が転機か

小川彩佳キャスター:
政府は今回殺傷能力のある武器の輸出解禁に踏み切りましたが、なぜなのでしょうか?

TBS報道局政治部 防衛省担当 渡部将伍記者:
転機となったのはロシアによるウクライナ侵略だと思います。これまで戦闘や攻撃に使われてこなかったドローンなどの無人機が戦闘に使われ始めた結果、どれが殺傷能力のある武器で、どれが殺傷能力のない武器なのかという区切りがなくなってきている現実がまずあります。
その上で、日本の防衛産業がどんどん衰退してきていて、“お客さん”は自衛隊のみ、という状況があります。日本の防衛産業が衰退すると日本を守る力が衰退しかねないという懸念によって、今回このような判断に踏み切ったのだと思います。

藤森祥平キャスター:
その懸念が大きく影響しているのでしょう。
今回の武器輸出による政府の狙いは大きく2つです。

(1)日本の防衛産業を守る
(2)同盟・同志国との関係を強化(イギリス、オーストラリアなど17か国と協定)

小説家 真山仁さん:
日本には「自分の国は自分の国で作ったもので守りたい」という考えがずっとあった。
そもそも防衛産業には、飛行機などの重工業のほぼ全社が関わっている。ここは国際競争力が非常に重要なところで、防衛産業が成長していくとそこで先端技術が開発されるので、防衛産業を頑張らないと世界の競争に乗り遅れるという危機感が現状ある。ただ、殺傷能力を伴うものなので、どうやるのかはきっちり考えていかなければいけない。

逆に言うと、日本は平和憲法を持っている国なので「精密で精度の高いものを作れますよ」というアピールをちゃんとできるかどうかが大事。

藤森キャスター:
真山さんは小説で軍事関係や防衛省を取材されていますが、そういうところが課題だと思われてきたのですか?

真山さん:
タブーになっているのが一番の課題だと思います。
このことには誰も触れない。だから「防衛産業」という別の言葉を使ってしまう。これが問題だと思う。