日経平均株価がきょう、歴史上初めて節目の6万円を超えました。ところが、全体を見ると8割近くの銘柄が値下がりしているんです。6万円突破の要因はどこにあるのでしょうか?
“その瞬間”はあっけなく訪れました。
記者
「午前9時6分です。日経平均株価、史上初めて6万円を突破しました」
取引開始直後、6万円の歴史的な大台を突破した日経平均株価。ただ、株価ボードを見てみると、値上がりを示す赤色よりも、値下がりを示す緑色の表示が目立ちます。それでもなぜ6万円を突破したのでしょうか?
記者
「ソフトバンクグループとアドバンテストの表示が大きくなっています」
こちらは、株価に影響を与える銘柄ほど面積が大きくなる仕組みですが、「AI・半導体関連銘柄」のソフトバンクグループとアドバンテストの表示が大きくなっているのがわかります。この2社だけで、きのうは株価全体を500円以上も押し上げました。
そもそも、史上初の5万円を突破したのが去年10月。今年2月には衆院選で自民党が圧勝。“高市トレード”への期待感から一気に6万円目前に。ところが2月28日、アメリカとイランの戦闘が勃発。そこから一時、5万円割れも視野に入る水準まで下落しました。
こうした“リスク”を抱えながらも突破した6万円。
その要因となったのは、やはり「AI・半導体関連銘柄」。その中の一つ、AI半導体に欠かせない部品を生産する「TDK」。きのうは全銘柄のうち、日経平均の値上がりへの影響度は3番目でした。
まさに“株価上昇の要因”となっている企業ですが、そのトップはどう受け止めているのでしょうか?
TDK 齋藤昇 社長
「結構上がってきたなという風には、もちろん数字も見て感じているところだが、やはりその中でAIでしょうね。これ一時的なことではないと思っている」
AI・半導体関連株への“熱狂”は今後も続くと予想します。その理由は…
TDK 齋藤昇 社長
「これ見てください、この小ささを。データセンターにも、こういった部品は使われている。(Q.全て?)全てというか色んな種類がある」
膨大なデータを処理するため、AIになくてはならない「データセンター」。世界中で建設が進められていますが、その部品の多くを日本のAI・半導体関連企業が担っているのです。
株価の上昇という目に見える形となって世界から注がれる“期待”。
TDK 齋藤昇 社長
「期待は大きいんじゃないでしょうかね、それは私自身も当社に対して期待している。思いだけで株価は上がりませんので、しっかりと価値を創造して、この変革、変わり続ける社会に貢献していく。これが一番大事だと思っている」
とはいえ、全体で見れば終値は5万9140円とマイナスに転じて取引を終えた株価。不安定な中東情勢を受け、値上がりしている銘柄は一部だけで、値を下げた銘柄の方が多くなっています。
違和感を抱えつつ、それでも節目の6万円を超える状況に金融関係者からは「不安より欲望が勝っている相場」と指摘する声も上がります。
歴史的な大台の突破は“私たちの暮らし”を豊かにしているのか?“実感なき株高”に陥らないための「強い日本経済」が求められます。
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