イラン情勢を受けた原料価格の高騰。きょうから食品を包む「フィルム」が値上がりするなど、その影響は私たちの生活に忍び寄ってきています。
生活を直撃する物価高にさらなる“追い打ち”となるかもしれません。
ベニースーパー 赤津友弥 本部長
「ラップに関しては、きょうから値上げという依頼がきた」
野菜やお肉、魚などのトレーを包装するフィルム。販売に欠かせない商品ですが、メーカー側から値上げの通達があったのです。
ベニースーパー 赤津友弥 本部長
「これ(値上げ)をのまないと商品の供給が無くなる可能性も大いにあり得る」
さらに、フィルムだけでなく受け皿となるトレーにも値上げの依頼が来ているといいますが、避けたいのは値上げに伴う“客離れ”。
ベニースーパー 赤津友弥 本部長
「1パックあたりに使うラップの量をいかに削減するか。包材ならば、量がより入るように工夫」
理由はやはり、石油製品の「ナフサ」です。
供給網の混乱などから、ナフサの調達価格が急騰。
プラスチックフィルムなどを手がける「グンゼ」は、食品を包装するためのフィルムをきょう、1割から2割値上げ。また、「積水化成品工業」は食品トレーやカップ麺の容器に使われるシートを、きょうの出荷分から1キロ当たり120円値上げします。
着実に近づいている“値上げの足音”。政府はナフサと関連製品について、「国内消費の4か月分は確保している」としていますが…
資源エネルギー庁 細川成己 中東情勢広報官
「(Q.価格面は何か打つ手はある?)ナフサの場合はどうしても複雑な構造を取っていて、それぞれ加工するたびに付加価値がついていくものですから、どうしても難しさはある」
「ガソリンと同じような補助金は難しい」として、価格について個々の対策ができない状況です。
石油化学製品の多様さを理由に、川の流れに例えられる「ナフサ製品」。
原油を蒸留して作る「ナフサ」を頂点に、分解して基礎化学品となった「川上」、プラスチックなどの物質となった「川中」。そしていま、ついに消費者により近い「川下」まで影響が出る懸念があるといいます。
石油化学コンサルタント 柳本浩希さん
「値上げ転嫁できないとなると、中間に存在する『フィルム』『ボトル』『シート』を生産する加工メーカーの経営が危機に瀕する。ある程度、物価高騰は仕方がない」
これ以上長引けば、私たちの暮らしへの影響は避けられそうにありません。
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