<熊本地震犠牲者追悼式 誓いのことば>
熊本市立必由館高等学校 畠田華帆さん・田中伶空さん
熊本市立千原台高等学校 藏原一恩さん・青谷沙衣菜さん
熊本地震から10年となる本日、熊本地震10年犠牲者合同追悼式を執り行うにあたり、尊い命を失われた全ての皆様に、深い哀悼の意を捧げます。
熊本地震から10年が経った今も、私たちは当時の記憶を胸の奥で静かに抱き続けています。
10年前、私たちは小学1・2年生と幼く、地震を経験したことがありませんでした。突然襲った大きな揺れの中で、何が起きているのかよく分からず、ただ強い恐怖を感じていたことを鮮明に覚えています。大きなサイレンの音を聞きながら、割れた道路や崩れた家を横目に、家族とともに必死の思いで避難所へ向かいました。
避難所では、大学生や大人の方々が優しく声をかけてくださり、温かい食事を分けてくださいました。不安でいっぱいだった私たちに寄り添ってくださったその温かさに触れ、恐怖の中でも少しずつ安心と笑顔を取り戻すことができました。その時に感じた人の優しさを、私たちは決して忘れることはありません。
あの日の地震から始まった復旧への道のりは、決して平坦なものではありませんでした。しかし、歳月が流れる中で、熊本城の再建や街並みの再生が進む様子を目の当たりにし、私たちは多くの人々の尽力と、全国から寄せられた温かな支援の力を肌で感じてきました。
私たちは、真の復興とは、ただ建物が元通りになることだけではないと考えています。誰もが安心して暮らせる地域を築き、震災で経験した助け合いの心を決して風化させることなく、次の世代へと引き継いでいくことこそが、本当の復興であると信じています。
当時は幼かった私たちですが、見知らぬ人同士が手を取り合い、避難所で助け合う光景を、今も鮮明に覚えています。あの時感じた「誰かのために行動することの温かさ」、復興の歩みの中で示された「ともに生きる強さ」は、今も私たちの心に深く根付いています。
私たちは、災害に強い熊本を目指し、自分にできることを考え、行動していきたいと思います。災害は、決して過去の出来事ではありません。いつ、どこで起こるか分からないものです。
しかし、当時幼かった私たち高校生の中には、震災の記憶があまり残っていない人も多くいます。震災の記憶がそれぞれに異なる私たちに、今、何ができるのでしょうか。
もし今、10年前のあの日と同じことが起こったとしたら、私たちはどのように行動できるのでしょうか。復興が進んだ今だからこそ、私たち若い世代が果たすべき責任があります。それは、防災への意識を持ち続けること、地域とのつながりを大切にすること、誰かが困っている時に「大丈夫ですか?」と声をかけられる優しさを失わないこと。そして、災害が起きても、誰一人取り残されない社会を作ることです。
私たちは、これら一つひとつを自分事として受け止め、行動に移していきます。震災を知らない世代がこれからさらに増えていく熊本においても、記憶を風化させることなく学び続け、責任を持って伝えていきます。
私たちは、あの日の記憶を決して忘れません。震災から学んだ命の尊さと、支え合いの大切さ、そして人と人とのつながりの力を胸に刻み、これからを生きていくことを、ここに誓います。
あの日、私たちが支えられたように、今度は私たちが誰かを支える存在となることを目指し、さらに震災を知らない世代が増えていくこれからにおいても、その記憶と教訓を語り継ぎ、風化させることなく未来へと繋いでいきます。
そして、誰一人取り残さない社会、誰もが安心して暮らせる地域の実現に向けて、歩み続けていくことを、ここに固く誓います。














