新人候補が与野党相乗りの現職を破った、12日の北海道・帯広市長選挙。
実に16年ぶりとなるトップ交代の背景に、何があったのでしょうか。

あんこを乗せて焼き加減を見ながら…くるり。
帯広市民のソウルフード「たかまん」の大判焼きです。

高橋まんじゅう屋 高橋道明 店主
「(素手では)たぶんできないですよ、80℃ですから。」
そろそろ頃合いだと市民が思ったのでしょうか。
16年間続いてきた市長の座も、12日、ひっくり返りました。

現職と新人2人による三つ巴の戦いを制した前の帯広市議、上野庸介氏。
5回目の当選を目指した米沢則寿氏に約7000票の差をつけて初当選しました。

上野庸介氏
「選挙期間中に訴えた選ばれる街、帯広。さまざまな具体策とともにしっかりと皆さんとともに新しい帯広をつくっていきたい」

米沢則寿氏
「絶大なご支援をいただきながらご期待に沿う事ができませんでした。誠に申し訳ありませんでした」


当初、組織力で圧倒するとみられていた米沢氏。
出陣式には、2月の衆議院選挙で激戦を演じた自民党の中川紘一衆院議員と、中道改革連合の前衆院議員・石川香織氏が揃って出席し、事実上の与野党相乗り候補を印象付けました。

自民党 中川紘一 衆院議員
「今、さまざまと帯広や十勝に飛んできているボール、これを打ち返せる人は米沢さんしかいない。」

ホクレンのトップまでてこ入れに入り、体制は、まさに盤石。

選挙戦最後の街頭演説では、聴衆が帯広駅前を埋め尽くしました。

ところが。

選挙を知り尽くしたこの人の表情が、さえません。

自民党 鈴木宗男 参院議員
「私のところに入っている情報では、ちょっとの差で遅れを取っている」

鈴木宗男 参院議員
「お年寄りは来ているけど、若い人はやっぱり来ていないな」

そんな米沢氏を猛追していたのが上野氏です。

市議会で共に活動してきた自民党若手議員の後押しを受けたほか、演説会場では支援者が手づくりのうちわで盛り上げ。

16年前、米沢氏に138票差で敗れた父の敏郎氏も見守る中、市政の転換を訴えました。

上野庸介氏
「帯広は変わるのか変わらないのか、そして、私たち市民は帯広を変えたいのか」

上野氏の支持が広がった理由について、HBC選挙解説の宮本融教授はこう指摘します。

北海道文教大学 宮本融教授
「藤丸がなくなって中心部が寂れていく中で、経営者世代、本当にアイディアを出して働かなきゃいけない世代、40代・50代の焦りというのはあるし、そういうものが上野さんを押し上げたと思う」

16年間に及ぶ米沢市政では、長く帯広のランドマークだった百貨店「藤丸」が3年前に閉店。

十勝の中心都市としてにぎわった頃と比べると、マチの停滞感は否めません。

帯広市民
「夜でもそんなに特別に盛り上がるマチではないので、中心部の活性化(を望む)」

帯広市民
「子どもが遊べるところが街中にはないので、冬はまだあるが」

長期政権を築いた米沢氏が果たせなかった停滞感の打破。
市長の座をひっくり返した上野氏にとっても、甘くない課題です。














