“相続争い”防止のためだけではなく…


 なぜ今のこのタイミングで、“デジタル遺言”ができるようにしようとしているのでしょうか。

 相続といえば、「相続争いが激しいため、それを防ぐためなのか」とイメージされるかと思いますが、それだけではなく他にも目的があります。

■背景に「遺言書の準備率の低さ」

 まず、「遺言書の準備状況」を調査したグラフを見ると、約8割の人は「作成していない」あるいは「作成するつもりもない」ことがわかります。「すでに作成」した人はわずか3.4%という回答でした。

 「それほどの財産を持っていないし…」という理由で遺言書に手をつけていないという人もいるかもしれませんが、どうやらそういうわけにもいかないようです。

 土地も2つあれば、2人いても分けられます。しかし土地1つで、貯金もわずかしかないという財産が少ない人ほど揉めるようです。「うちは大丈夫」という過信が、残された家族に深刻な対立を招くきっかけになりかねません。