実用化への課題 費用や実用化までのスケジュールは
質疑応答では、実用化に向けた具体的なスケジュールや費用などついて質問が相次いだ。
――今回の臨床研究の対象人数、期間を教えてください。
江口教授: 今回、第1種研究として20才以上80歳以下の3名を対象とします。私たち(長崎大学病院)は移植治療を70歳までとしていますが、本研究では80歳までを対象としています。
丸屋 安浩(Rewind CEO): 肝細胞採取から培養に90日、その後、移植を行い、約1年観察しますので、全体で1年半ほどのスパンになります。
――実用化までのステップと費用は?
丸屋 CEO:「今回は安全性を確認するフェーズですが、その後、有効性を見る試験へ進み、 “実用化”が 企業が許認可を取ってCLiP細胞を提供するというところでは 一般的に5年から10年後になるのではないか。」
「細胞培養を用いる手法では、現時点ではかなりの費用となり、製造コスト等を含め3千~4千万円ほどかかる可能性があります」
落谷教授:「将来的には、拒絶の問題などを乗り越える必要があるが “他家(他人の肝臓由来)” の細胞をクリップして利用することで、適正な価格で多くの人が治療が受けられることを目指しています」
――投与後のメカニズムと期待される効果は?
江口教授:「CLiP細胞は線維を溶解する因子を放出し、線維を作る肝星細胞(スター細胞)の働きを抑えることで、硬い肝臓を柔らかくしてスペースを作り、患者さん自身の肝臓が持つ再生力を惹起(じゃっき)させることができると考えています」
――自己細胞を用いたCLiP投与は「世界初」か?
落谷教授:「他人の細胞を用いた類似の報告はアジアなどで一部ありますが、自己細胞を用い、二方向分化能を持つ定義通りの前駆細胞(CLiP)を投与するのは、世界で初めてであると認識しています」














