長崎大学病院は4月6日、患者自身の肝細胞を若返らせた「CLiP(クリップ)細胞」を培養し移植する、世界初の臨床研究を開始したと発表した。
遺伝子操作を行わず、低分子化合物のみで細胞を変える(リプログラミング)技術は、肝移植に代わる“次世代再生医療”として注目を集めている。
再生医療 遺伝子を改変しない「肝細胞の若返り」
今回の研究の核心は、東京医科大学の落谷孝広教授らが開発した「CLiP技術」にある。従来のiPS細胞などが遺伝子導入によって細胞を「初期化」するのに対し、CLiPは3種類の低分子化合物に浸すだけで、成熟した肝細胞を「肝前駆細胞」へと“先祖返り”させる。この患者自身の肝細胞を使った「リワインド(時間を巻き戻す)」アプローチは、細胞のアイデンティティを保ったまま増殖能力を取り戻す(細胞が若返える)ため、再生医療最大の懸念である腫瘍化(がん化)や拒絶反応のリスクを抑えることができるという。














