■不適切発言の背景には・・・「マーケティングの思考回路」?


良原キャスター:
どうして今回こうした過激な発言が出てしまったのかというところを詳しく見ていきます。

“間違った常識”がこうした発言を生んでしまう可能性があるということです。

今回の発言の背景に、“マーケティングの仕事をしている方にありがちな「マーケティングの思考回路」があるのでは”と指摘しているのが、企業のリスクマネジメントに詳しい広報コンサルタントの石川慶子氏です。

▼マーケティングの思考回路
1:“刺激的な表現”を使って支持を得たりウケを狙う傾向
2:純粋で社会経験がまだ少ない若い女性はマーケティングの対象になりやすい

さらに、石川氏は「失言というのは思わず出てしまうもの。この人は刺激的な表現や女性蔑視の言葉を日常的に使っていたのでは」と推測しています。

背景に“マーケティング”の思考回路



井上キャスター:
一般化するのも大事だと思いますが、マーケティングを実直にやってる方が多くいらっしゃるわけで。単に伊東氏の問題という気もします。

良原キャスター:
さらに、石川氏は「出世した人ほど要注意」だと話しています。

企業で成功する人は「人柄・発言が面白い人も多い」ということです。こうした人がどうして失言してしまうのでしょうか。

石川氏は「会社を代表する立場になっても責任に見合う発言ができない人もいる」という背景に、
▼「若手との言葉や認識のジェネレーションギャップがある」
▼「立場が上の方ということで、周りが注意できない」
と指摘しています。



最近では、「メディアトレーニング」という外部目線で「言葉」のチェックなどを行うトレーニングがあるそうなのですが、人前での発言機会が増える経営層に対して、日本ではほとんどこのようなトレーニングが行われていないということなんです。
一方で欧米などでは、訓練を受けないと公の場で発言できない、など徹底されています。

この時代、「メディアトレーニング」が重要視されていくのかもしれません。