イラン情勢の悪化による原油の供給不足は、関西の銭湯や温泉施設にも深刻な影響を与えています。

▼廃油が確保できない「これが続いたら休業か時短営業」

 大阪・守口市の「日の本湯」では、原油価格が高騰する中、今月から大人の入浴料金を30円値上げしましたが、今コスト高以上に頭を悩ませているのが「燃料の確保」です。

 この銭湯では、お湯を温めるために「廃油」を車の整備工場などから回収し、この時期は1日約200L使っています。

 しかし、先月上旬から廃油の確保が難しくなっていて、先月中旬には数日分しか残っていなかったといいます。

 (日の本湯 飯田直樹さん)
 「(先月中旬は)いつ休業になってもおかしくなかった状態。今日取りに行こうと思ったら(整備工場に)新しいオイルが入ってこないから、交換用のオイルがない=廃油が出ない。回収がすごく滞っている状態。枯渇に近い状態になってきている」

 価格が割高な重油を使うことも考えましたが、業者に新規客への供給は断られたと言い、今後燃料を安定して確保できるのか、不安は尽きません。

 (日の本湯 飯田直樹さん)
 「この先夏場ではなんとかやっていけるであろうと思うんですけど、次の冬、これが続いたら間違いなく休業もしくは時短営業という形を取っていかないと多分やっていけなくなる」


▼重油が調達できず休業に「高くて良いよと言ってもだめですと」

 原油の供給不足で休業を余儀なくされた施設もあります。

 (ぬくもりの郷 杉尾吉弘社長)「あっちが源泉風呂。空っぽですね」

 兵庫・丹波篠山市の温泉施設は重油が調達できず、先月28日から休業しています。源泉を温めるための重油は今の時期だと1日約1200L必要ですが、先月18日、業者から供給できないと連絡があり、重油確保の見通しが立たなくなったといいます。

 (ぬくもりの郷 杉尾吉弘社長)「8社ほど電話で。(重油を)売ってくれないかと言ったけど、新規の取引がどこもお断りしますと。高くても良いよと言ってもだめですと」

 この施設では休業期間中、従業員には8割の手当を支払っていますが、重油を確保できない中、再開のめどは立っていません。

 (ぬくもりの郷 杉尾吉弘社長)「どこもお金もらえないので、うちの持ってる預金が減るだけ。どんどん日本へ原油が来たらそれから回ってくるから。祈るしかしゃーない。わらをもつかむという心境」

 原油の供給不足が、温泉施設に深刻な影響を与えています。