東北大学災害科学国際研究所で3代目の所長を務めた栗山進一(くりやま・しんいち)教授が3月31日で退任しました。

「災害への備えは道半ば」だとして防災意識の向上を呼び掛けています。

東北大学災害科学国際研究所 栗山進一教授
「総じて言うと、東日本大震災の被災者の方に対しては相当程度貢献できたかなと」

栗山教授は、東日本大震災では、医師として避難所での健康調査などに尽力。

2023年に災害科学国際研究所の所長に就任した後は、防災の大切さを訴えてきました。

そんな中、任期中「ショックだった」出来事がありました。

東北大学災害科学国際研究所 栗山進一教授
「令和6年(2024年)の能登半島地震があった。危惧されていた通り、建物の倒壊や家具の転倒などで、今までの地震とまた同じような景色が繰り返される、あれはショックだった。
あれだけ耐震化が必要ですよと、国全体として訴えても『熊本の地震などと同じ景色を見ているな、私達は何やっているんだろうな』と感じた」

防災態勢を強化するためにも過去の教訓を学ぶことが大切と考えています。

東北大学災害科学国際研究所 栗山進一教授
「我が国には大震災と呼ばれているものが3つある。関東大震災、阪神淡路大震災、東日本大震災で何で亡くなっているか、人命を最も救うのはなんですかと考えると、死因を、亡くなった原因を調べるということ」

関東大震災は、死者の87%が火災による焼死。

阪神淡路大震災は建物の倒壊による圧死が83%、そして、東日本大震災は91%が津波による溺死だったといいます。

東北大学災害科学国際研究所 栗山進一教授
「圧死を防ぐのは耐震化と家具の転倒防止、火災は6割以上が通電火災、電気なので、『感震ブレーカー』。揺れが起きたらブレーカーが落ちるもの、津波や洪水なら遠くに逃げるという行動」

所長を退任後も命を守るための活動を続けていきたい話します。

東北大学災害科学国際研究所 栗山進一教授
「建物耐震化とか家具の転倒防止、関心力がすぐ逃げるって、やればどれだけ亡くなる方が減るかがわかっているので、研究や活動はやめることはないですね」

後任の4代目所長には、津波工学を専門とする越村俊一(こしむら・しゅんいち)教授が就任しています。