「再生アルミ」へパラダイムシフトか

冨田社長は、これを「アルミの供給体制の転換点」になるかもしれないと指摘します。

アルミニウムには、「新地金(しんじがね」と「再生地金(さいせいじがね)」という区分があり、ボーキサイトから生成された新品のアルミは「新地金」と呼ばれています。このアルミの「新地金」を日本は国内で生産していないため、海外からの輸入に100%頼っています。


一方、「再生地金」は、アルミ缶や金属片などのスクラップを溶解炉で溶かして作ります。「再生地金」の製造エネルギーは「新地金」の約3%で、CO2排出量が約30分の1と環境負荷が非常に低いとされています。
国内で集めたアルミスクラップで「再生地金」を生産してアルミ製品を作る循環ができれば、海外の情勢に左右されることも少なくなると考えられます。

ホクセイ金属 冨田昇太郎社長
「リサイクルの地金を積極的に活用していく動きを加速させていくべきだと思います、環境問題で考えても。これがひとつのきっかけになって、日本のアルミ製造っていうのは再生されたインゴットを積極的に活用していく時代になったと、たぶんこのタイミングから変わっていくんじゃないかと思います」

1970年代のオイルショックは、大排気量・高燃費の自動車から、省エネ・実用性に優れたコンパクトカーへと市場を転換させました。長引くと予想される今回のアルミの危機が、日本の産業界の転換点になる可能性もあります。