背景にある「バス業界の危機」


 なぜいま、これほどまでに新しいバスの形が求められているのでしょうか。

 その背景には、バス業界が直面している極めて深刻な危機的状況があります。国土交通省のデータによれば、現在、路線バスを運営する事業者の約7割が赤字経営に陥っているということです。

 吉田教授によると、地域公共交通は経営が悪化すると路線の維持が難しくなり、運転手らの人材が流出してしまうということです。こうした影響により、各地で路線の廃止や大幅な減便が相次ぎ、地域住民が移動手段を失う「交通空白地」の拡大が社会問題となっています。