福島第一原発の事故から15年。今も様々な生き物に残る放射能の影響についてです。山のキノコ、川や海の魚たちの放射線量はどうなっているのでしょうか。研究チームに密着取材しました。

原発事故 帰れぬままの故郷

福島県浪江町。原発事故で大量の放射性物質が降り注いだ。今も町の面積の78%が人の住むことができない、帰還困難区域となったままだ。

その帰還困難区域にあった三瓶民雄さん(72)の家はすでに無い。今は物置だけが残っている。

三瓶民雄さん(72)
「ここにうちがあったけど、震災で10年以上放っておくと屋根も落ちちゃった」

田んぼは変わり果てている。

三瓶さん
「ここの下が田んぼだった。田んぼだった面影…わからないでしょ?」

三瓶さんが住んでいた浪江町南津島には、家が残っているところもある。

三瓶さん
「(ここの家は)東京に行っている」
「ここが氏神さま」

神社は三瓶さんの集落で、住民達のこころのよりどころになっていた。

三瓶さん
「神様のお祭りの時は必ず集まった。みんなで集まって一杯飲んでいくのが楽しかった」
「花見や男の人の集まりがあって、家で酒飲んでどんちゃん騒ぎして、神様を拝んでからね」

三瓶さんは今、福島市内で暮らしている。同居している母親は94歳になる。

三瓶さん
「災害になる前まではみんなと過ごしていた。帰りたいと思う気持ちはある」

2023年、国は新しい制度を作った。家が帰還困難区域となった住民の中で、希望する人は帰還できるようにする。2030年までに放射性物質を取り除く除染を進めるとしている。

三瓶さんも戻りたいと希望を出しているが、家の敷地も田畑も除染の予定は見えていない。

三瓶さん
「除染して『帰っていいです』と言われれば気持ちの整理もつくが、今の状態ではどうしようもない」