元アナウンサーで医療系スタートアップ企業の社長を務めた男が、ファンド会社から16億円以上をだまし取ったとして警視庁に逮捕されました。その手口とは…
記者
「容疑者の男を乗せた車が警視庁本部に入ります」
顔を手で隠し警視庁本部へ入る男。医療系スタートアップ「MTU」の元社長・原拓也容疑者(38)です。
東京都内の中小企業向けファンド会社から、およそ16億3000万円をだまし取った詐欺の疑いで、きょう逮捕されました。
原容疑者は医療機関向けクラウドサービスなどを主要事業として掲げた「MTU」の株をファンド会社に売却することで、金を得ていたということです。
優良企業と信じ買収したファンド会社。いったい、なぜなのか。
およそ1年半前、当時「MTU」の社長だった原容疑者はこうファンド会社に持ちかけたといいます。
原容疑者
「サービスは現在約50の医療機関に導入されている。2024年の売り上げの概算はおよそ8億円だ」
また、原容疑者はテレビ番組で会社が紹介されたこともファンド会社にアピールしていました。
しかし、実際に導入した医療機関はなく、売り上げはゼロ。
実は原容疑者は愛媛県にあるテレビ局の元アナウンサーでしたが、「MTU」の社長として出演したテレビ番組では、協力を得た知人に台本を渡し、サービスが都内のクリニックで導入されているかのようにでっち上げていたといいます。
「MTU」は歯科医院のマーケティング事業は実際に行っていますが、その内容はずさんなものだったと取引先の歯科医院長は証言します。
都内の歯科医院院長
「MTUさんが営業に来て、『(契約前に)まず無料でインスタの投稿を2、3個作らせてください』となり、カメラも立派だったし、撮影に来る人数も多くて、結構いいやつが一発で出来上がって、すごい好感触だったんです」
その後、院長はSNSの運用などを依頼する契約をし100万円以上を払いましたが、途端に対応が悪くなったといいます。
都内の歯科医院院長
「責任者になると言って挨拶してくれた人がまずいなくなって、ずっとちゃんと作ることもしてくれてなかった」
取り調べに対し容疑を否認している原容疑者。
警視庁は、だまし取った金のうちおよそ6億円を借金返済にあてたとみて、調べを進めています。
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