アメリカ・イスラエルによるイラン攻撃で、中東のエネルギー関連施設への攻撃の応酬が続く中、3月第3週には、主要国中央銀行の政策決定会合が相次いで開かれました。中東情勢と原油価格の先行きがはっきりしないため、「とりあえず様子見」と、いずれも金融政策は現状維持でした。日銀も次の一手が見通せなくなってきています。

米パウエル議長「利上げも排除せず」

17、18日に開かれたアメリカFRBの決定会合では、政策金利の据え置きだけでなく、今後の見通しでも、「年内の利下げは1回」という参加者の予想中央値が明らかにされ、基本路線に変化がないことが示されました。

しかし、経済見通しでは、今年末の物価上昇率を、前回12月時点の2.4%から2.7%へと、大幅に上方修正しました。参加者の政策金利の見通しでも、「年内の利下げなし」とした参加者が19人中7人もいることが明らかになり、インフレ懸念が強まっていることが示されました。

パウエル議長は記者会見で、「原油高を非常に懸念している」、「インフレの落ち着きに進展が見られなければ、利下げは行われないだろう」と、発表内容よりもタカ派的な発言が目立ちました。さらに、パウエル議長は「次が利上げになることも議論された」と明らかにした上で、「メインシナリオではないが、その可能性も排除しない」とまで述べたのです。

原油高の長期化がインフレを大きく加速させることへの強い警戒感を示したもので、金融市場では利下げ期待が後退し、この日、ダウ平均株価は768ドルも下げました。