きょうは今年の春闘の「集中回答日」。大企業からは「満額」回答が相次ぎました。一方で、世代間の“賃金上昇の格差”が課題となっています。
記者
「ホワイトボードに続々と満額の文字が書かれています」
きょう迎えた春闘の集中回答日。今年も大企業で、去年を上回る回答が相次ぎました。
日立製作所 瀧本晋 執行役常務
「貢献に報いたいという思いから、本日、賃金・賞与については、ともに過去最高水準の回答をした」
日立は組合の要求に満額回答し、ベースアップは過去最高となる1万8000円。“トランプ関税”に揺れたトヨタ自動車は6年連続の満額回答で、最大で月2万1580円の賃上げを決定しました。
三菱電機も月額1万8000円のベースアップで、昇給と合わせて7%アップと過去最高に。
流通業界では…
イオンリテール 近藤健司 人事総務本部長
「時間給で8.3%、金額にして101円の昇給。この何年か、パートタイマーさんを主体に賃上げを進めてきています」
この店舗では、8割以上がパート従業員です。今回の賃上げ率は社員を大幅に上回ります。
パート従業員13年目 土橋めぐみさん
「確かに非正規も大変なんですね、仕事の内容として。これで追いつくというか、上がっていってくれたらとても助かります」
大企業では好調な数字が並んだ今年の春闘。ただ、課題も浮き彫りになっています。それが世代間の“賃金格差”。5年間の賃金の伸び率を見てみると、▼20代は10%を超える一方、世代を追うごとに縮小。▼40代は5%前後、▼50代に至ってはマイナスになっているケースもあります。
こうした「ねじれ」現象の解消に取り組む企業も。札幌市の運送会社。去年、新卒の初任給を30万円から業界では破格の「35万円」に引き上げましたが、先んじて取り組んできたのが中高年層の賃上げです。
ロジネットジャパン 橋本潤美 社長
「初任給を上げようとした時、(中高年層と)逆転やねじれが生じないように、物流網を維持していくために必要な先行投資だと考えて続けてやってきた」
人手不足と「低賃金・長時間労働」のイメージが根強い物流業界。他の業界に引けをとらない待遇を目指し、40代以上が多く働くトラックドライバーの賃金を最大で15%アップ、管理職の給与も10%引き上げました。
勤続29年 宮島賢介さん
「皆さんの生活に携わるところでプライドを持ってやっていますので。職場のモチベーションアップにもつながるので、自分の立場としても、すごくやりやすくなってきています」
継続的な賃上げにより、ここ10年で平均年収は3割アップ。課題だったドライバーの離職率も大きく減ったといいます。
ロジネットジャパン 橋本潤美 社長
「燃料の動向が不透明な時に、そういう諸々の環境変化に耐えうる組織を作っていくのは、人材投資が中心だと思います」
中東情勢による物価高騰や景気減速への警戒感もくすぶる中、「実質賃金プラス」は持続できるのか?日本企業の“本気度”が試されています。
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