「感謝でいっぱい」南三陸は“第2の故郷” 県外留学生が卒業

震災を風化させないという思いは若い世代にも。

2月末の宮城県・南三陸高校。3年生の生徒たちは、この日配られた卒業アルバムを見て盛り上がっていました。

伊藤芽衣さん
「楽しい良い3年間だったなって。本当に南三陸の人に支えられて、本当に感謝でいっぱいというところ」

こう話すのは山形県出身の伊藤芽衣さん。学校側が3年前から受け入れている“県外留学生”の1期生です。

“留学”のきっかけは、中学校の修学旅行で南三陸を訪れたことでした。

伊藤芽衣さん
「“南三陸=被災地”というイメージを持って来た時に、本当にいいギャップにやられて」

「南三陸kizuna留学」と呼ぶ試み。2023年度は1期生・5人が入学しました。

震災の際は津波で孤立し、“SOS”を発した高校。

“被災地ならではの学びを得てほしい”と、県外の生徒を募ることにしたのです。

伊藤芽衣さん(当時1年生)
「南三陸を全国募集で志望してくれる人が増えるようになれば嬉しい」

伊藤さんは、農業や漁業を体験したり、祭りなどの伝統行事に参加したりして町の魅力を知りました。

震災の伝承にも取り組み、“語り部”の活動にも挑戦しました。

充実した南三陸での3年間を経て、3月に行われた卒業式。クラスを代表して、伊藤さんが卒業証書を受け取りました。

退場の際には涙があふれました。

この3年間で興味を持った“町づくり”を学ぶため、卒業後は南三陸を離れます。

伊藤芽衣さん
「“第2の故郷”、今はそう思ってます。お世話になった人もたくさんいるので、定期的に、年に一度とは言わず、何度も通いたいと思っている」

伊藤さんはこの留学で、震災で何が起きたのか、その後、町の人はどう生きてきたのかを知りました。

伊藤芽衣さん
「実際に被害に遭った人と面と向かって話したり、家が流されていたり、そういう友達がいる中で、すごく自分事になったという感覚は強くある。まずは手の届く範囲の友達とか家族とかに知識を伝承していけたら」