アメリカとイスラエルによる軍事攻撃で、イランの最高指導者ハメネイ師が死亡しました。
イラン攻撃の背景と今後の見通しをJNNの元中東支局長とワシントンDC支局長が解説します。

イランへの攻撃はなぜこのタイミング?

◇元中東支局長 秌場聖治 記者
なぜ攻撃が2月28日になったのか。
これは標的としていたハメネイ師の居場所について確度の高い情報が入ったのがこのタイミングだったからです。
イスラエルやアメリカのインテリジェンスの精度の高さに恐ろしさすら感じます。

イランに対する攻撃としては、2025年6月に、核施設をメインに狙った攻撃がありました。
ただこの攻撃だけではイランの核計画を完全に排除できなかったため、特にイスラエルは、イランに対して改めて攻撃する必要があると考えていました。
またイスラエルにとっては、イランが持つミサイルに対する脅威も排除したい思惑がありました。
というのも、仮にイランから一度に大量の弾道ミサイルを撃ち込まれると、高度な迎撃システムを持つイスラエルであったとしてもミサイルを迎撃しきれないということが6月の攻撃で明らかになりました。そのため、核開発の施設だけでなく、イランの弾道ミサイルの能力を削いでいくことが重要だと考えていました。
イスラエルとしては、イランが防空態勢を立て直す前に早く攻撃したかったということでしょう。

またこれまでイスラエルの周辺には、イランを攻撃すると反撃をするであろう反イスラエルの勢力、例えば、レバノンのヒズボラやガザのハマス、シリアのアサド政権などがありましたが、いまはこれらイランの代理勢力が弱体化、あるいは崩壊しているため、イスラエルにとっては攻撃しやすい状況だったと考えられます。