今後の注目点は「イランの反撃能力」と「新しい指導部」

高柳キャスター:
原油の市場などでは日本への影響も免れませんが、今後どうなっていくのか、そして我々はどのようなところに注目をしていけばいいのでしょうか。

元JNN中東支局長 秌場聖治 記者:
今の段階では、今後どうなっていくかは「分からない」というのが正直なところです。

ですが、いくつかヒントになることはあります。増尾記者の報告にもあったように、イランの反撃能力がどの程度のものなのかということです。

イスラエルにいる限り、反撃が前回より弱いと感じたようですが、本当にイランの戦闘能力自体が落ちているということであれば、戦争の長さに関係してくる可能性があります。

また、最高指導者について、トランプ氏は「新しい指導部」「3人の良い選択肢がある」と言っています。最高指導者自体はまだ選ばれておらず、ここ1日~2日で選ばれるというような話もありますが、新しい指導者は誰なのかということになります。

今のところ職務代行をしている人たちが3人いますが、この3人のうちの誰かなのかというと、それも少し考えにくいです。

ただ、トランプ氏が言っている「3人のとても良い選択肢」の顔ぶれがもし分かってくれば、その人たちのキャラクターやこれまでの嗜好などから、ある程度この先の組み立てが見えてくるかもしれません。もし、その3人が本当に存在すればということです。

井上貴博キャスター:
さまざまな要因が複雑に絡み合っているので難しいところですが、今イラン国内は疲弊していて、現体制への不満が鬱積しています。

デモが起き、鎮圧されて亡くなった方は数千人とも万単位ともいわれているため、市民の中には今回のアメリカの軍事行動を歓迎する人がいることも事実です。

しかし、だからといって大国が武力で現状変更することを認めていいのでしょうか。トランプ大統領には秋の中間選挙があり、エプスタイン問題などで厳しいなか、成果がほしいということもあったのでしょう。

では、アメリカの行動をヨーロッパや日本がどう見ているかというと、アメリカの顔色をうかがっています。こうなると今後、ヨーロッパやアメリカや日本は中国やロシアを批判できる資格はあるのでしょうか。「お前たちが何を言うんだよ」ということになってしまいかねないのではと、個人的に感じています。

東尾理子さん:
ニュースでイランの方が喜んでいる姿を見て驚きましたし、「自分の国の一番上の方が亡くなったことに喜べるぐらい我慢しなければいけないものがあったのか」ということについては、分かりきれてない部分がありました。

ハメネイ師の死を喜んでいる方は、割合的にはどれぐらいなのでしょうか。

元JNN中東支局長 秌場聖治 記者:
普通の世論調査ができる国でもないので、なかなか難しいです。ただ、これまでの抑圧でハメネイ師、あるいはハメネイ師が代表する現体制に、ものすごい恨みを抱えた人がいるのも確かです。

一方、その体制と上手くやって生き延びてきた人たちもいて、さまざまなレイヤーがあると思います。

一つ忘れたくないのは、この大国間の戦争の中で、100人を超えるといわれる小学生が犠牲になっていることです。民間人は常に犠牲になるのだと、改めて思わされます。

井上キャスター:
なぜ小学校にミサイルを落としたのかなどはよく分かっていないため、続報を待ちたいと思います。多面的に見ていかないと見誤るニュースではないかとも感じます。

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<プロフィール>
秌場聖治
元JNN中東支局長
シリア内戦など中東各地を取材

東尾理子さん
タレント・プロゴルファー
フロリダ大学卒業 3児の母
不妊治療の経験を積極的に発信