「磁気テープの効果はすごくありました」

――テレビを見た方たちも知りたいところだと思うのですが、あれだけ貼っていた磁気テープの効果はどうでしたか。
吉田:
自分も映像を見て、あれやばいなって。集合体恐怖症の方たちには申し訳ないな、と思いました。しかし、効果はすごくありました。合宿の疲れというか、良い練習を積み上げてきた分、筋肉の張りがなかなか抜けないところが今回ありました。それを和らげるためにも磁気テープを貼る必要があったんです。筋肉は頭から下につながっていて、頭が固まると首、首が固まると背中、そこから腰、脚と連鎖して固まっていってしまいます。頭や顔の張りは、お灸や鍼をしても抜けにくい部分なので、磁気シールを最後の仕上げ的に貼ってみました。本当にすごくほぐれて、いつも通り、良いフォームで走ることができたと思います。ちょっと多かったですけど、いっぱい貼ってみました。

吉田選手

――ボトルが見つけられなくて、スペシャルドリンクを前半は取れませんでした。
吉田:
体により速く吸収される成分のドリンクで、それを取れなかったのはマイナスだったとは思いますが、前半は余裕もありましたし、(ゼネラルで)スポーツドリンクもあるのでそこで補おう、と。僕はアクシデントを起こすことが結構多いので、色んな事件にも慣れていて、変に動揺することは全然ありませんでした。

――スペシャルを取ることができず、ゼネラルの給水をした後、紙コップを丁寧にゴミ箱に捨てていました。
吉田:
前半は余裕もあったので、しっかりゴミ箱に入れていこうと思いました。やっぱり係の人も大変ですし、紙コップを踏んで滑ったりして、故障をしてしまう選手が出る可能性もなくはないですから。毎回それができるわけではありませんが、それが普通のことだと思っています。

「平林君はプラン通り、完璧なレース展開をした」

――同学年の平林選手の走り、結果についてはどう感じていますか。
吉田:
僕は最初の方から先頭集団にいたんですけど、平林君は冷静に集団の後ろを走っていました。レース前にちょっと話もしたのですが、最初から前に出てしまうと(風除けやペースメーカー的に)使われたり、体力も使ったりしてしまうので、冷静に後ろから行きたいと話していました。そのプラン通り、完璧なレース展開をしたと思っています。そこはフルマラソンの経験値や、平林君の強さが出たマラソンだったと思います。

――平林選手は吉田選手のことを、「予想の斜め上を行く選手」と話していましたが、吉田選手としては自分の感覚を優先してはしることが当たり前、という感じですか。
吉田:
そうですね。

――昨年の東京マラソンで太田蒼生(23、GMOインターネットグループ。当時青学大4年)選手が、世界トップ選手たちの集団で、今回の吉田選手と同じようなペースで走りました(中間点を1時間01分19秒で通過したが、35km過ぎに途中棄権)。
吉田:
太田君は世界のレースペースに対してどのくらいまでついて行けるか、その集団で勝負する走り方だったと思いますが、今回の自分はそこを目指すというより、自分の感覚を大事にして、どこまで単独で押せるか、という走り方でした。そこは明確に違ったと思います。